専門家インタビュー 岩崎由純先生 (5)

<質問コーナー>

 

スポーツペアレンツジャパンのメールマガジン読者の方から頂いたご質問にお答えいただきます。(その様子は動画でもご紹介しています。動画リンク先はコチラ

 

◆高知県の男性指導者の方からのご質問です

【質問内容】

Q:武道指導をしています。指導にあたって子どもへの説明にはマイナス要素のない言葉を選択していますが、時折、別の指導者が割り込んできて、子どもにきつい言葉をかけ去っていくケースがあります。大人なら人格の区別がつきますが、子どもは無意味な叱咤をされると萎縮してしまいます。割り込んできた指導者のあとに引き続き指導する場合、どのような言葉で指導を再開すればよいでしょうか?

 A:ご質問をしていただいた方がそのこと(マイナスの言葉がけをしないようにする)を分かっている、ということがもう大丈夫なんです。

ネガティブな発言や声掛けをするような人が周りにいたとしても、信念を持ってご自身の指導スタンスを貫いて下さい。

もうそれだけです。

もし、子どもたちがあのコーチにこんなことを言われた・・・と言うことを伝えてくるかもしれません。そうした時も、

「あのコーチにはあのコーチの考えがある。信念がある。それを私は否定はしないし、間違っているとも言いません、でも、私はぶれません。私の信じた指導方法で君たちを教えます。そして、これから君たちが成長していく過程で、色んなコーチや先生との出会いがあるでしょう。君たちが大人になったら、色んな考えをを持った人たちがいることを知ります。多くの情報が入ってくるし、色んな指導方法がある、それを知るために、違った角度から声をかけられたり、叱咤激励されたことに感謝しましょう。」

そんな考え方で接してあげてはどうでしょう?

 

◆チーム保護者からの質問です

【質問内容】

ポジティブな声掛けが何なのか、何がダメで、何がいいのか良く分かりません。行けー!打て―!走れー!などは言ってはだめですか?応援しているつもりなのですが・・・

A:いいですよ。してほしくないこと(ミスするなー! 逃げるなー!あきらめるなー!)は、言ってはいけません。

「廊下を走るな!」ではなく、なぜならこれは、してほしくないことを言っていますね。そうではなく、「廊下は静かに歩きましょう」のようにしてほしいことを言えばよいのです。

そして、「勝て!負けるな!」という結果をフォーカスするではなく、今ある力でベストを尽くす、ということ。それまでの努力、全力でプレーしたことを受け入れてあげてください。勝っても負けても、愛してあげてくださいね。

 

◆高校生のサッカー部所属の男の子を持つ保護者からの質問です。

【質問内容】

息子は小さいころからサッカーをして、今高校でもサッカー部に入って頑張っています。

サッカーは好きなようですが、将来は裏方の仕事に就きたい、と思っているようで、岩崎先生のようなアスレティックトレーナーの仕事も視野に入れているようです。

もちろん本人の努力も必要かと思うのですが、高校生のうちから行っていた方が良いことや、取り組んでおいた方が良いことなどがあればご教授ください。

A:可能な限り選手としてプレーしてください。そうすることで、将来、裏方というプレーヤーではない仕事に就いたとしても、選手の気持ちが分かる、情熱のあるスタッフになれると思うのです。

選手が辛い時には思いやりのある声をかけてあげられ、選手が大喜びしている時にはそっと陰から見守ってあげられるような。

輪の中に一緒に入って大はしゃぎするのではなく、いざというときには、ここにいるよ、と。どんなことがあっても、どんな負け方をしても、自分は選手の味方なのだ、と。

監督が怒っていても、観客がひどいブーイングをしても、自分は味方だよ、と選手を支えるスタッフになってほしいですね。

 

Q:先生の夢、はなんですか?

A:夢ではなく、使命なんですけど、「日本人の自己肯定感を世界レベルにすること」です!

 

最後にベストスポーツペアレンツを目指して!お願いします。 

 

 

子どもたちの持っている夢や目標を支える、「ドリームサポーター」になってあげてください!

子どもとの信頼関係(ラポール)を築き、決して子どもが行っていることに対して否定したり、結果をけなしたりしないで、子どもが頑張っている事を認めてあげる、今置かれている立場を理解してあげて欲しいですね。

そうすることで、子ども達は安心し、本当のことを正直に親に打ち明けたいと思うのです。

そんなスポーツペアレンツであってほしいですね。

 

 

 

最後に、これまで先生が中心となって開発、立ち上げられたものに関してご紹介します。

 

コアコンディショニング (参考、引用 日本コアコンディショニング協会HP)

コアコンディショニングは、姿勢や動きの要であるコア(体幹)の機能を発育発達過程にそって再学習していく、セルフコンディショニングを意識したプログラムです。

スポーツ現場で目の前にいるケガや競技成績に伸び悩み苦しんでいる選手たちを助けたい一心で出来上がったものですが、これはスポーツ界だけでなく多くの人々に役立つものになる。そう確信をもち2003年に当協会の立ち上げに至りました。

現在では、スポーツ界を飛び出しフィットネスさらには介護や医療の世界にまで及び、老若男女を問わず多くの方に愛用されるようになりました。

 

ストレッチポール (参考、引用 Stretch Pole® 公式HP)

ストレッチポールのエクササイズには、“身体の歪みを正し良い姿勢を作りだす”作用があります。わずか10分のエクササイズで身体のこりやはりを和らげ、身体を本来あるべき状態に戻します。

スポーツでは良い姿勢がキープできなければ悪いフォームで練習を続けることになります。

また、身体の歪みを正すだけでなく“コア”を意識することができ、歪みを正した後にその姿勢を維持することが可能になるツールです。

 

岩崎先生はコアコンディショニングエクササイズ、ストレッチポール開発者の中心人物のお一人。怪我で苦しむ選手を目の当たりにし、どうにか故障しない体を作ることができないか、セルフでケアできるものにするには…と試行錯誤をくりかえしたとか。

 

ペップトーク (参考、引用 ペップトーク普及協会HP)

ペップトークは、スポーツ選手を励ますために指導者やリーダーが競技前に使った「短い激励のメッセージ=やる気にさせる訓話」です。スポーツ現場はもちろん、家庭で、職場で、教育現場ですぐに実践できるシンプルでポジティブな言葉を使ったコミュニケーションです。

 

 岩﨑先生がアメリカのスポーツ現場で学んだ「勇気を与える感動のスピーチ」を、自分、家族、仲間に伝えるコミュニケーションスキルとして確立されました。

 

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